ピルの飲み方と役割を知ろう

男性が用いるのがコンドームだとすれば、女性が用いるのがピルです。
ピルは従来から男女の性交渉の際に用いられてきましたが、その効果や詳しい事をよく知らないまま使用されているというケースも少なくありません。
使用する際には正しい飲み方や知識を身に付け、安全に使用するようにしましょう。

ピルと聞くと、知らない人からすれば性交渉前に用いるものというイメージが強くありますし、薬なのでそういった面で怖いというイメージもあります。
しかし正しい飲み方で使用すれば安全ですし、女性が抱える特有の悩みにも効果を発揮します。
意外な使用方法もあり、ピルへの正しい知識を持っていると、今まで辛い症状で悩んでいた生理の時に伴う痛みや月経不順、肌の諸症状などの改善にも繋がる事があるので、まずはピルがどういったものでどういった役割を持つのかを知っておく必要があります。

ピルの役割と効果

女医

ピルの役割として上げられるのが、身体が本来行なう排卵を止め、受精卵が着床しない環境にする事で、妊娠をする可能性を下げる効果です。
ピルには1シート21錠のものと28錠のものがありますが、どちらもその働きに違いはありませんので飲み方は一緒です。
ピルは生理の1日目から服用を始め、1日1錠を決まった時間に服用する事で効果を発揮します。

ピルは日本では処方箋が必要となります。
その為には婦人科や産婦人科で受診をする必要があります。
個人輸入で海外から購入する事も可能ですが、ピルといってもさまざまな種類があり、間違った飲み方は健康に害を及ぼす危険があるので、きちんと医者の診察を受けてから処方してもらうようにしましょう。

1年間性交渉を行なった際の失敗をする率はコンドームの場合は2~15%、ピルの場合は0.3~8%と言われており高い効果が期待出来ますが、飲んだからといって必ずしも大丈夫というわけではないので注意しておきましょう。
より効果を高めたい場合などは男性にも協力してもらい、コンドームとの併用をお勧めします。

重い生理痛を和らげる

またピルは生理の際に起こる痛みを和らげるのにも役立ちます。
これはピルに含まれるエストロゲンとプロゲステロン類似ホルモンが排卵を一時的にストップさせる事が関係しています。
生理中には増えていく子宮内膜の中にはプロスタグランジンという子宮の収縮を促す物質が含まれています。
これが過剰に分泌された場合、子宮の収縮が強くなるので痛みを引き起こす様になるのです。

ピルを服用すると排卵が抑えられるため、卵巣から黄体ホルモンの分泌が少なくなります。
この物質はプロゲステロンとも呼ばれ、子宮内膜に働きかける効果があるのですが、黄体ホルモンの働きが抑制される事によって、プロスタグランジンの量も減少するので、生理の際の出血量や出血の前後に伴う痛みが軽減します。

毎月の生理の時期になると気が重くなる女性は少なくありません。
市販の痛み止めも販売されていますが、そういったもので効果を感じられない場合などはピルを使って症状を軽減出来るので、重い症状で悩んでいる人は一度医者の診断を受けてピルを処方できるかどうか相談してみましょう。

日々の生活で重い痛みを伴うのは辛いですし、痛みで眠れない程ひどいと日常生活にも支障をきたしてしまいます。
場合によっては立つ事すらままならない場合もあるので、そういった苦悩からいち早く解放される為にも早目に診察を受けましょう。

生理不順にも効果的

生理の悩みでもう1つ、生理不順を改善する効果もピルにはあります。
生理不順というのはホルモンバランスが崩れる事に引き起こされますが、それによてって生理の時の痛みが酷くなったり、また生理不順によっていつまた生理がくるのか分からないという不安を抱えたり、時にはイライラしたりという身体的・精神的両面で悪い影響が出るようになります。

ピルが生理不順に対して効果的なのは、ピルから女性ホルモンを摂取する事によって体内のホルモン量が一定にコントロールされるようになり、それによって28日周期の安定した周期で生理が起きるようになるからです。
生理不順で悩んでいる女性が婦人科などで医者の診察を受けると多くの場合はピルを処方されます。

イメージが選考して男性との性交渉の前に用いられるという用途が前面に出ていますが、元々は生理不順などの生理に関する症状を解消する為に作られた薬なのです。
生理が来ないというのは女性にとってはとても不安な事です。
少しでも気になったら症状が重くなる前に早めに医者の診断を受ける事をお勧めします。
早期に対処する事が大切なのです。

ピルは正しく服用すればほとんどの場合大丈夫ですが、万一服用後に体調が悪くなったりしたらすぐに服用を止め医者の診断を受ける様ににしましょう。
自分の思い込みで服用を続けるのは良くないのでその点はしっかりを気をつけておきたい所です。

ピル服用中でもお酒は飲んでも平気?

乾杯ピルを服用している女性にとって気になる事でお酒を飲んでも平気かどうかというがあります。
これに関しては問題はなく、服用中にお酒を飲んでも大丈夫です。
ピルの主成分は卵胞ホルモンと黄体ホルモン、つまり女性ホルモンが主成分となっています。
そして女性ホルモンはアルコールの影響は受けない事が既に分かっているのでお酒に関して気にしなくても大丈夫なのです。

成人し、社会人となると付き合いでお酒を嗜む機会も増えてきます。
歓迎会であったり壮行会、部署での交流を深める為に定期的催される酒席など様々です。
時には大事な取引先の方とお酒を飲む機会もあるかもしれません。
そういった席で勧められたお酒を断るいうのもなかなか難しいもの、とはいえお酒を飲んでなにか身体に悪影響がないかと心配するのも当然ですが、こういった心配に悩まされる必要はありません。

また飲み会やそういった事に関わらずお酒が大好きという女性もいます。
ピルを服用した事でお酒が飲めなくなるのかもという心配をする必要もありません。
今まで通りお酒を嗜みながらピルの飲用を続けても平気です。

お酒との関係性については気にしている女性も多いですが、ネット上に書かれている口コミなどを見ても飲酒を習慣としているけれど平気であるとか、全く問題ないという意見が多数を占めます。
どうしてもしっかりと確認したいという場合には、医者の診察を受ける時にお酒を飲んでも大丈夫ですかと聞いてみるのが良いでしょう。
アルコールとの関連性がないのが医師も承知しているので診察した方が健康であればほぼ間違いなく平気ですという言葉が返って来ます。

ただいくら平気だからといっても飲みすぎるのはお勧めしません。
アルコールを大量に摂取するのは身体によくありませんし、もし肝臓に負担をかけ肝臓病にでもなってしまった場合はピルが服用出来なくなってしまう可能性があるからです。
お酒は適量を楽しむ事をお勧めします。

ピルを吐いてしまった時は?

ピルとアルコールの関係性がないのはすでに証明されていますが、お酒を飲む際に気をつけておきたい事があります。
それは酔いによる嘔吐です。
もし嘔吐してしまった場合、服用したピルを吐き出してしまう事があり、吐き出してしまうときちんとした効果は発揮されなくなる場合があるからです。
もし吐いてしまった場合は経過時間によって対処法が変わってきます。

まず飲んだ後、3時間以内に吐いてしまった場合ですが、この場合は追加で服用する必要が出てきます。
12時間以内に次のピルを飲むようにします。
結果的に1日に2錠飲む事になりますが、ピルはホルモン剤なのでその程度なら身体に悪影響は出ませんし、続けて飲んだからと言って効果が弱まると言う事もありません。
吐いた後、仮に男性との性交渉があったとても、排卵が起こるのは止めてから2週間後なので効果がなくなるという事もないので心配する必要はありません。

もし吐いてから3時間以上経過していた場合はすでに成分は体内に吸収されているので、追加で飲む必要はなく効果もなくなりません。
嘔吐とまではいきませんが、ピルを飲むと吐き気を感じる事があります。
ほとんどの場合は嘔吐にまでいく事はありませんが、下痢をしたり胃のむかつきが出るといった事もあります。
ピルを飲んで吐き気を感じるのはピルに含まれるエストロゲンとプロゲステロンが関わっています。
ピルを飲むと体内のエストロゲンの濃度が一時的に高まり嘔吐中枢を刺激するので吐き気がするのです。

他にもエストロゲンは嗅覚を敏感にするので匂いによって吐き気がする事もありますし、ピルという薬に対する苦手意識からかも吐き気を感じる場合があります。
服用を始めてすぐはまだピルが身体に馴染まない状態なので最初の頃はなるべく身体を安静にするようにし、体調に気をつけながら使用するようにしましょう。

医者がピルをお勧めする一番の理由

用法用量説明医者がピルをお勧めするのに様々な理由があります。
まずはピルには女性の悩みの多くを解決する役割があり、男性との性交渉時に用いるという他にも女性特有の生理に関する悩みを解消してくれるなど様々な効果があるからです。

理由はさまざまありますが、まず月経周期を正しくしてくれるという点。
ピルには21錠と28錠のものがあると先に説明しましたが、これはピルは21日間服用し7日間休ませるからです。
28錠の方のは最後の7錠は偽薬であり、28日周期で1シートを使い切る方が分かり易いという事で用意されています。
また生理が起こる事による様々な症状の軽減にも用いられ、その効果は市販薬よりずっと効果的に作用します。

月経前に3~10日間程度現れる精神的、または身体的な症状である月経前症候群はイライラや頭痛、腹痛や眠気、倦怠感などさまざまな症状が出てきます。
月経が来ると次第に症状は収まっていきます。
女性の中でも多くの人がこの症状になります。
これは女性ホルモンのバランスの変化によるものが原因とされており、その改善策としてピルがホルモンバランスを一定にし、症状の軽減を促す役割を果たしているのです。

そして医者がお勧めする理由として考えられる一番の理由はこれら多くの女性の悩みを解決してくれるからであり、かつ安全に使用出来るという点にあります。
ピルと言っても主成分はホルモン剤なのです。
しかしながら日本ではでのピルの内服率は先進国の中でもかなり低く、ほとんどの女性が服用した事がないという現実があります。
女性特有の悩みは世界共通にも関わらずです。

日本でのピル内服率が少ない理由とは

内服率がとても少ない理由には欧米と日本における認識の違いが挙げられます。
基本的に日本では男性との性交渉時に使うものという認識が未だに根強く、そういった偏ったイメージや知識の不足が誤解を生んでいるという面もあります。
そのような本来の用途からは違う捉え方を払拭し、ピルに対する正しい知識や認識を共有するには様々な面における啓蒙活動が必要となってくるでしょう。
医者がお勧めするのはそういった幅広い用途でも使えるという事を多くの人に伝える役割も担っているのです。
薬と言っても主成分を見てもホルモン剤と変わらないので、もっと幅広く活用される事で女性が抱える悩みを解消しストレスのない生活を送れるよう支援できる環境を整えなければなりません。

生理の症状が重くなると集中力の低下を引き起こしたり、精神状態が不安定になり、周りとの意思疎通や感情ののコントロールが上手く行かなくなり、そういった症状を抱えたまま仕事をしたり、生活をするというのはどこかで支障をきたす可能性があり、場合によっては重大な事故を引き起こす危険性さえ秘めています。
だからといって生理のを理由に長期間休むというのはなかなか難しいものです。
確かに生理で休みづらいという環境にも問題があり、女性に対する労働環境の改善はもちろん必要ですが、ピルという有効な対処法があるにも関わらず認識不足で使用されないというのは女性とっても不幸な問題です。

ピルの効果はもっと知られるべき

男性との性交渉だけではなく生理の症状の緩和にも効果があるという点はもっとしっかりと認知されていく必要があります。
女性自身の体調管理はもちろん、生理に関する症状で起こりうる様々な弊害を未然に防ぐという意味でも今後更に考えていかなればならない課題となります。

もちろん女性だけがこの問題を認知していれば良いという事ではなく、男性に対してもしっかりと認識してもらう必要があります。
男性がこの件に関して無知であるといつまで経っても女性の苦悩は解消されません。
また、ピルを購入し服用することに関してもごく自然のことと考えられる環境も大切です。
学校での教育を充実させ、職場での理解を深めていく事が大切であり、そういった認知が広まる事によって、使用率が上がれば、ピルはストレスフリーな生活を送るのに大きな役割を果たしてくれるでしょう。